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引抜き力に対する場所打ち拡底杭の合理的な設計手法:S-HND SK-NEO(エスハンド エスケーネオ)工法

場所打ち拡底杭は、杭先端部の径を拡大することで効率的に高い支持力を得る杭基礎であり、広く普及しています。こうした拡底杭は支持力だけでなく、引抜きに対する抵抗力も大きいことが既往研究で数多く確認されていますが、構造設計では引抜き試験による性能確認等を行わない限り、拡底形状を考慮した高い引抜き抵抗力を採用することができません。
このため、大きな引抜き力が作用する拡底杭では、強固な支持層に太径の杭を深く根入れすることが求められ、不経済な設計となります。
そこで、佐藤工業株式会社、雄正工業株式会社、トーワドリル工業株式会社は、共同で実大杭の引抜き試験等を実施し、拡底杭の引抜き抵抗力の設計に関して一般財団法人ベターリビングから評定(※注)を取得する開発を行いました。
これにより、引抜き力に対して有利な拡底杭の設計が可能となります。
 
(※注)同法人が中立的な立場から審査を行う技術的な評価で、主に設計法を対象としたもの
 
技術審査証明を取得
S-HND SK-NEO工法では施工の品質管理に関して適切な管理基準を定めており、また共同開発3社が運営する「S-HND SK-NEO工法技術委員会」が施工計画を事前チェックすることで、工法の信頼性を高めています。
本工法は設計評定だけでなく、施工に関して建設技術審査証明(※注)を取得しており、一般財団法人ベターリビングによる評価を通じて施工方法の適切性を確認しています。


(※注)同法人が中立的な立場から審査を行う技術的な評価で、主に施工技術を対象としたもの

 

本工法の適用メリットが得やすい条件

S-HND SK-NEO工法は、以下のような条件において特に適用効果が見込めます。

①設計で基礎に大きな引抜き力がかかる

②支持地盤まで軟弱地盤が続く

本工法と従来工法との比較イメージ図
本工法と従来工法との比較イメージ図

本工法の適用条件

◆軸部径:1,000㎜~3,500㎜
◆拡底部径:1,100㎜~4,700㎜
◆最大施工深度:65m
◆コンクリートの設計基準強度(※注1):18N/㎜2≦Fc≦45N/㎜2
◆杭先端の拡底部を根入れする地盤の種類(※注2):砂質地盤、および粘性土地盤
押し込み側は、S-HND工法[BCJ評定]を使用
場所打ち鋼管コンクリート杭(STBC-SRⅡ杭[BCJ評定])との併用可能
 
(※注1) 本工法により施工される杭のコンクリート構造体強度補正値mSnは告示第1102号に従います。特記の無い場合は、日本建築学会「建築工事標準仕様書・同解説 JASS5 鉄筋コンクリート工事 2018」の「24節 水中コンクリート」に記載されている「28S91=3N/㎜2」とし、寒冷地のため地中温度が低くなる等、現場特有の条件が認められる場合は、必要に応じてコンクリート養生温度による調合強度の補正を行うものとします。
(※注2) ここでの地盤の種類は、「地盤材料の工学的分類法」(地盤工学会基準:JGS051-2009)に基づいて分類されたものであり、砂質地盤とは「砂質土、および礫質土」、粘性土地盤とは「粘性土、および火山灰質粘性土」に区分される地盤です。