SERVICE & TECHNOLOGY

技術とサービス

異種強度を打ち分けた鉄筋コンクリート梁工法 Dicos Beam 工法

 本工法は、断面の上部と下部で強度が異なるコンクリートを使用する梁の設計および施工に関するものです。本工法を採用することで、現場打ちまたはハーフプレキャスト部材において、梁上部とスラブのコンクリートを同じ強度で打設可能となります。  なお、本工法は総合建設会社6社(淺沼組、奥村組、熊谷組、五洋建設、鉄建建設、矢作建設工業)が共同で開発し、2019年11月に日本 ERI 株式会社の構造性能評価を取得したもので、当社は2023年7月から参画しています。(ERI-K19023-01)

 鉄筋コンクリート造(以下、RC 造)のプレキャスト梁は、梁の下部をプレキャスト(PCa)化し、梁の上部コンクリートを現場打ちとするケースが一般的です。梁とスラブのコンクリート強度が異なる場合、従来技術では下左図に示すようにいくつかのステップを踏むため、現場において多くの時間と労力を費やしていました。


 

 本工法を採用することにより、梁の上部とスラブを同じコンクリート強度で一度に打設することが可能となります。施工手順の①から③を省くことができ、『施工の合理化、生産性の向上』が期待できます。なお、柱と梁・スラブのコンクリート強度が異なる場合は、柱梁接合部で従来通りの打ち分けが必要となります。