技術とサービス

トンネル掘削ずりの有効利用

概要

トンネル掘削により発生するずり(岩塊)は、これまで盛土材料として使用されているものの、場内で消化しきれず残土となった場合には、場外の造成ヤードや残土処分場ヘダンプトラックで運搬していました。

ダンプトラックによる残土運搬は運搬距離が50kmにもおよぶ例もあり、沿道の振動・騒音・粉塵などの問題のほか、化石燃料(軽油)を大量に使用するため、建設作業の中でも地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の発生要因となっており地球環境に大きな負荷を与えます。また、建設工事で使用するコンクリート用の骨材は、原石山を切り崩して採取・製造されており、森林の破壊や多大なエネルギー消費を伴なうため、環境負荷は大きいと考えられます。

これらの環境負荷を軽減するため、トンネルの掘削作業において発生するずりの一部を利用してトンネル壁面の吹付けコンクリートおよび覆工コンクリート用の骨材を生成するシステムを、東京大学工学部福井勝則助教授の協力により、大同機械製作所(株)と共同開発したものです。

システムの核となるコンクリート骨材生成技術は、トンネル掘削で発生したずりの粒度分布が骨材の粒度分布と相似することに注目し、ずりの吸水率、絶乾比重などの物理的特性をチェックし、骨材としての適否を判定した上でトンネル工事の吹付けコンクリートや覆工コンクリートの粗骨材(砂利)・細骨材(砂)として有効利用するものです。

硬質な岩盤発破による発生ずりだけでなく、中硬岩が多いTBM(トンネルーボーリングマシーシ)の掘削ずりについて応用できるように研究開発を進めています。

『リサイクル推進功労者の建設大臣賞』(1996年度)を受賞

プラントイメージ

プラントイメージ

処理フロー

処理フロー

特長

経済性、柔軟性が高い

システムは通常使用されている汎用機械を組合せたものであり、特殊機械は使用していません。このため経済性、柔軟性に優れます。

コンパクトな構造

骨材製造プラントは小型のインパクトクラッシャ(破砕機〉とフルイだけの簡易な設備で、通常の砕石プラントに比べコンパクトな構造であり、広いヤードを必要とせず、移動・組立ても容易です。

簡易な粒度調整が可能

粒度の調整は、ずりの一部を簡易プラント(破砕機)に再投入して行ないます。粒度分布が不均一な発破によるずりも、インパクトクラッシャによる破砕でほぼ一定の粒度分布になります。細粒分の調整は、二次フルイを通過した材料の再投入量により調整でき、簡易な方法で粒度調整が可能です。

 

骨材の購入コストを大幅に削減

システムの導入に伴い、設備費、設置費、動力費などの費用が発生しますが、ずりが多量に発生する中規模以上のトンネルでは、場外搬出して処分し骨材を新材で購入した場合に比べ、トンネル掘削1m当たり約10万円のコスト削減を図ることができます。

< class="clr">地球温暖化対策に有効

建設副産物の利用促進の他、残土の場外搬出および骨材の新材搬入によるCO2発生を大幅に抑制でき、運搬距離片道20kmとして試算した場合、CO2発生量は約30%削減され、地球温暖化対策として有効な技術です。

施工実績

  • 一般国道360号線道路改良(細入トンネル工事(仮称)蟹寺工区工事)

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